初めて『木製リコーダー』を購入した方に是非参考にして頂きたいです。
木製リコーダーはプラスチックリコーダーでは決して表現することができない『響き』を持っています。
ただ、その音色と引き換えに、メンテナンスをしっかりしてあげないと、壊れてしまう繊細な楽器なのです。
木製リコーダーを購入するお客様の中に『やったー!木製リコーダーをかったぞぉ〜!!』
と、その喜びから 長時間吹き込み過ぎて、壊してしまうケースがあります。
購入したての木製リコーダーは長時間吹かないで下さい!
新しいリコーダーは木が乾燥しています。
その乾燥状態のリコーダーを長時間吹き込むと、
木が急激に湿気を吸収し、楽器が変形してしまうケースがあるのです。
楽器が変形すると、ピッチが狂ってしまい、正しい音がでなくなります。
また修理にある程度の経費が掛かってしまいます。
そうならないためにも、新しいリコーダーは最初『10分』ほどで吹くのをやめて下さい。
毎日吹くのは『10分』ほどにとどめていただき、
一週間後には『15分』と徐々に演奏時間を延ばすようにします。
そうすることによって楽器が徐々に湿気に慣れていき、
6ヶ月後ごろには長時間の演奏にも、楽器が変形しないようになります。
(長時間と言っても、水滴がよく溜まる状態になったら、吹くのをやめましょう)
もちろん演奏後はガーゼ、もしくは柔らかいクロスで管内の水分を拭いて
乾燥させてからケースにしまいましょう!
また、ご注意いただきたいのが冬場の管体割れです。
保管環境の気温が下がり過ぎると、木部に浸透した水分が凍結し、
膨張することによって管体割れを起こします。
特に買って間もない新しいリコーダーでそうなりやすく、
そうなってしまっても交換や返品はききません。
そのため、冬場はあまり気温が下がらない場所で
しっかりとケースに入れて保管していただくことが重要です。
ただ、いったん管体割れを起こしたリコーダーがもう使えないかといえばそうでもありません。
しっかりと補修をすれば、また元通りになり使用していただくことができます。
(いったん割れると割れ癖がついて再度割れることがありますが、
何度が補修することによってよくなっていきます。)
「割れるときは割れる。割れたらしっかりと補修する」
木の楽器ですからそれだけ繊細なのですね。
メンテナンスと管理をきっちりしてあげて、大事に使ってください(^^)v